1993年2月号 THINKS NETWORK(東海銀行) 
 

水泳、ゴルフからヘリコプイタ―の操縦、手品まで、多種多様な趣味

―凝り出すとトコトンやり、マスターすると次のことがしたくなるー

とにかく、伊藤社長の趣味の多さ、幅広さには圧倒されます。ヘリコプターの前に小型飛行機の操縦を楽しんでおられましたし、ほかにもラジコン飛行機や単車、水上スキーなど、数え上げたらきりがありません。しかも弓道は4段、スキーは2級に代表されるように、どれもかなりの実力をお持ちのようです。

手品にいたっては、大掛かりな仕掛けのあるものからトランプ手品まで、一昼夜は続けることができるといいますからプロも顔負け。

ご自身が考案されたトランプ手品を実際に見せていただいたのですが、感心するばかりでした。海外旅行で移動時間が長くても、伊藤社長と一緒なら退屈しないというのもうなずけます。ましてや伊藤社長は英語もご堪能です。旅の道づれとしてはこれほど楽しく心強いことはないでしょう。

「凝り出すとトコトンやり、マスターすると次のことがしたくなる性分」の伊藤社長。加えて抜群の記憶力と運動神経、いい意味での負けん気もお持ちのようです。趣味は増えていくのも当然なのかもしれません。

「子供のころから好きだったり得意だったりも多いですね。例えば、的を狙うのが得意で、ヤスでバケツ一杯の鮎を獲って母親を驚かせたことがありますが、弓道や射撃はその延長上のものといえます。

また、飛行機が大好きで機種はもちろん、それぞれの全長、全幅、最高速度、航続距離など、全て記憶していました。パイロットになるのが子供のころからの夢でした」

そのパイロットになる夢は、趣味の上で実現したわけです。
「ところが、最近は名古屋空港が込んできまして、思い立ったときに飛べるような環境でなくなりました。だったら、これからは足回りのいいヘリコプターのほうがいいと思ったのです。そこで、ここ1年は趣味を絞って、ゴルフの技量アップとヘリの操縦をマスターすることに目標を置きました」

技量を磨けば楽しくなる 趣味が増えればさらに楽しい

ゴルフに関しては「友達がトリプルボギーの時に自分がダブルボギーだと喜んでいる。そんなレベルのゴルフ」を長く続けていたといいます。
ところが、力を入れたとたんに四日市CCの月例にオープン参加で74でまわり、18のハンディーが一気に10に上がってしまいました。これは記録だそうです。また、自身のある人ばかりが参加するといわれる三重CCのクラブコンペに年間9回出場して、7回も優勝をさらったほか、9月には蓼科でホールインワンを経験。目を見張るばかりの上達です。

さらに驚異的な上達振りだったのがヘリコプターの操縦です。ヘリと飛行機とでは、気象学やナビゲーションなどは同じものの、操縦技術・理論はまったく別のものです。にもかかわらず、訓練飛行6時間目には、教官をして「飛行機やラジコンヘリの経験があることを加味しても信じられない」と言わしめたほどの技量を発揮。ライセンス取得も時間の問題です。

「こんなに楽しいのなら、もっと早く出会いたかったというのが、最初の感想です。ヘリの優れた特徴がホバリングですが、やってみるとこれが実に楽しい。また、映画などでヘリが橋の下をくぐるのを見たことがあると思いますが、あれは見た目ほど難しくも危険でもないのです。私でもあと20センチでスキッドが地面につくところまで感覚で分かりますし、教官なら2センチまで分かるといいます。だから、20メートルもあるような橋なら簡単にくぐれるのです。

難しさの点では、実機よりラジコンの飛行機、ヘリのほうが、3倍くらい難しいと思いますね。何しろ、自分に向かって飛ばすときは、舵が左右逆になり、背面飛行すればさらに昇降舵も逆になります。曲芸飛行ができるようになると、こんなに楽しい趣味はありません」

技量を磨けばより楽しくなり、趣味が増えればさらに楽しくなるとおっしゃる伊藤社長。次の目標はなんとスカイダイビングとのこと。最初から最後まで驚きの連続でした。